【FA】ManU 1−1 レディング

作成日:2007/02/19

得点:キャリック(45)

(4−4−2)

クスチャク

ブラウン、ヴィディッチ、シルベストレ、エインセ(エヴラ 73)

ロナウド、キャリック、フレッチャー、パク(スコールズ 73)

スールシャール(ラーション 73)、サハ

プレミアシップでも順調に勝ち点を重ね、さらにFA杯でも躍進を遂げてCLと合わせての3冠を狙うことも決して不可能な状況ではないManU。そしてこの試合では、出場停止のルーニーに加え、ミッドウィークに行われるCLも視野に入れ、Gネビル、ファーディナンド、エヴラ、スコールズ、ギグス、ラーションといった主力を温存して臨むこととなった。ディフェンス・ラインは、ヴィディッチとシルベストレがセンターに入り、両サイドにはブラウンとエインセが起用された。中盤は、キャリックとフレッチャーがセンターでコンビを組み、両サイドにはロナウドとパクが入った。そして前線は、スールシャールとサハのコンビとなった。なお、ベンチにはヒートン、エヴラ、ラーション、スコールズ、オシェイが入った。

一方、プレミアシップにおいて現在4連勝を飾り、さらに年末に行われたManU戦以来 公式戦で敗戦を喫しておらず、好調を維持して”Old Trafford”に乗り込んで来たレディング。しかしこの試合では、相手がManUであり、舞台が”Old Trafford”であることから、フォーメーションを大幅に変更して臨むこととなった。GKにはフェデリーチ、ディフェンス陣はバイキーとグンナルションがManUの2トップにマン・マークに付き、インギマルションが最後方で構える3バックを採用。中盤は、デ・ラ・クルスとショリーがManUのサイドハーフにマン・マークに付く形でサイドに開き、センターにシドウェルとオスターが構える形。そして前線は、ギヒョンとコンベイがワイドに広がり、キットソンが中央に入る。今回のレディングのフォーメーションを数字で表すと、「3−4−2−1」となる感じであった。

試合は、キックオフ直後こそ厳しいマン・マークとボールを奪ってからの切り替えの速さでレディングがペースを掴んだものの、30分を迎える頃にはManUがそれを打破し始め、レディング・ゴールに迫る回数が増える展開に。そして前半のロスタイム、ロナウドがキープして後方に下げたボールをキャリックが豪快に蹴り込み、先制することに成功。後半に入っからは、先制したことにより優位な立場に立ったManUがボールを巧みにキープし、ロナウドを中心に決定機を数多く作り出すことに成功。しかし肝心のシュートが決まらず、逆に67分、CKからグンナルションに決められ、同点に負い付かれる展開。その後、両チーム果敢に攻めたものの、互いにゴールを奪うことが出来ず、1−1でリプレイに持ち込まれることとなった。

FA杯4回戦でのポーツマス、あるいは前週のチャールトンを筆頭に”Old Trafford”でManUと対戦するチームがManUをしっかりと研究し、ManU対策を立ててくることが非常に目に付くようになっています。具体的には、ManUがリズムを掴む上で欠かすことの出来ないセンターハーフを速めに潰し、リズムを容易に作らせないようにする作戦が目に付きます。そして、この試合でレディングは、それをさらに上回る厳しい作戦を採用してきました。

まず、レディングがこの試合で採用した作戦は、ManUの選手を確実にマン・マークすることでした。具体的には、スールシャールを主にバイキーが、サハに対してはグンナルションがマン・マークに付きました。さらにそれに加え、2枚のセンターハーフに対してはセンターハーフが、パクとロナウドに対してはデ・ラ・クルスとショリーがマークに付く徹底ぶり。さらに、ギヒョンとコンベイはManUのSBを監視するなど、日本代表監督オシムが得意とするような相手選手を完全にマン・マークする作戦を採用してきました。そしてその徹底ぶりは圧巻で、インサイドにも積極的に進出し、そのまま逆サイドまで移動するパクやロナウドに対して、デ・ラ・クルスとショリーがマークの受け渡しをせずに、そのまま本来受け持つスペースを放棄し、パクやロナウドに付いて行くシーンが頻繁に見受けられました。そして、この作戦は前半半ばまで大いに成功しました。しかし、30分を迎える頃には、ManUの動きに翻弄されることが多くなり、攻撃のリズムを失い、押し込まれる展開になってしまいました。

さて、上記にも書いたように、各選手に対して徹底したマン・マークを行い、流動的にポジションを変えて相手の守備網を崩すManUの攻撃陣に対応しようとしたレディングを相手にしたManU。試合序盤こそ、そのような徹底したマークに苦しみ、ペースを握ることが出来ませんでしたが、30分を経過する頃には、個々の動きと速いパスワークでそれらを打破し、レディング・ゴールに迫ることに成功しました。特に、マーカーを軽快な動きから外すようなシーンが増えたことにより、マン・マークを基本とするレディングの守備網を混乱に陥れるようになりました。さらに、後半に入っての51分と62分にロナウドが迎えた決定機では、ロナウドが積極的にディフェンス・ラインのウラを付き、マーカーを外す巧みな動きを見せ、レディング・ゴールに迫ることに成功しました。しかしこの試合では、この場面を筆頭にゴールを決めることが出来ず、逆に後半に入っての数少ないチャンスから失点を許してしまう試合となってしまいました。

この試合、マン・マーク戦術を採用してきたレディングに対し、ManUは選手個々の動きと局面でのコンビネーションを織り交ぜ、それを打破することに成功しました。そしてさらに、積極的なオーバーラップにより、貴重な攻撃のアクセントを両サイドで付けることが出来るGネビルとエヴラ(途中出場)もこの試合は不在でした。試合自体は引き分けに終わってしまいましたが、内容に関しては悲観することはなく、むしろリーグ戦ではなく、リプレイという形で再度結果を残すことが出来るカップ戦で今回のようなシーズンを通せば数度は起こる決定力不足が出てしまったことも幸運と捉えることが出来るでしょう。

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