ManU 2−0 チャールトン

作成日:2007/02/13

得点:パク(24)、フレッチャー(82)

(4−4−2)

クスチャク

Gネビル、ファーディナンド、ヴィディッチ、エヴラ

パク、フレッチャー、スコールズ、ギグス(ラーション 63)

ルーニー、サハ(リチャードソン 81)

プレミアシップにおいてアーセナル戦の敗戦以降、ワトフォード戦、スパーズ戦とも4−0と大勝を収めることに成功し、首位の座を死守しているManU。しかしこの試合では、今シーズン少なかった怪我人が続出。スパーズ戦で鼻を骨折したファンデルサールは数週間離脱の予定となり、この試合ではクスチャクがゴールマウスを守ることに。さらに足首を痛めたオシェイ、そ径部を痛めたキャリック、風邪を引いたロナウドがベンチにも入らない状態でこの試合を迎えることとなった。GKには上記にも書いたようにクスチャクが入る。ただ、ディフェンス・ラインはいつものGネビル、ファーディナンド、ヴィディッチ、エヴラというメンバーになった。中盤は元旦に行われたニューキャッスル戦以来のスタメンとなるフレッチャーがスコールズとセンターでコンビを組み、両サイドにはパクとギグスが起用された。そして前線は、怪我から復帰したサハが5試合振りにスタメンを飾り、ルーニーとコンビを組むこととなった。なお、ベンチにはヒートン、ブラウン、ラーション、リチャードソン、シルベストレが入った。

一方、シーズン開幕から連敗を喫し、降格圏内を彷徨うという苦しいシーズンを過ごしているチャールトン。そしてこの試合では、フレイダルション(膝)、エル・カルクリ(出場停止)といった主力選手が出場できなかった関係から、ブーゲラ、ソング、サッチャーと1月の移籍市場で獲得した選手を積極的に起用してきた。GKにはカーソン、ディフェンス・ラインは新加入のブーゲラとディアワラがセンターに入り、両サイドにはサンコファとサッチャーが入った。中盤は「1−4」の形を採用してソングが低い位置に入り、その前に右からロンメダール、ファイ、ホランド、アンブローズが並んだ。そして前線は、Dベントが戦線を離脱している関係から、4試合連続でMベントが1トップを務めることとなった。

試合は予想に反して、シーズンを通して下位に低迷するチャールトンが、舞台が”Old Trafford”だったにもかかわらず積極的な戦いを挑んできたことにより、ManUは容易にリズムを掴むことが出来ないという苦しい展開に。しかし24分、エヴラの上げたクロスをパクがゴール前で頭で押し込み、先制することに成功。しかしその後も、下位に低迷するチャールトンを攻め切れない展開が続くことに。それでも82分、ルーニーがラーションとのワン・ツーからシュートに持ち込み、GKが弾いたセカンド・ボールをゴール前に上げ、これをフレッチャーが押し込んで、苦しい展開の中で追加点を挙げることに成功し、見事3連勝を飾ることに成功した。

この試合の前週に行われたチャールトンとチェルシーの一戦を前半のみ見た感想としては、チャールトンのシーズンを通しての低迷が非常によく分かるものでした。攻守両面に渡ってチームとしての意思統一がなされておらず、特に攻撃面に関しては見るべきところが全くと言っていいほどありませんでした。ただ個人的には、そのようなチャールトンを相手に、試合の主導権を完全に握ることが出来ず、単純なタテパスに頼ってしか攻めることの出来ないチェルシーの不甲斐なさの方がより目に付きました。

さて、そのような試合を見ていただけに、この試合に関しては、ここ2試合同様に大勝もManUは可能と戦前は見ていました。しかしこの1週間で、パーデューは見事にチームを立て直すことに成功し、攻守両面でチーム改造を施すことに成功し、ManUを大いに苦しめることに成功しました。

まずこの試合、最も素晴らしい働きを見せたのが、チャールトンのミッドフィルダー陣でした。FA杯4回戦で対戦したポーツマス同様、パーデューはManUのセンターハーフコンビを常に監視させ、ManUに容易にリズムを作らせない作戦を採用してきました。具体的には、ファイがスコールズを、ホランドがフレッチャーを早い段階から監視し、全体のラインを高めに設定してManUのパスワークを早めに封じる作戦を採用してきました。さらに彼らに呼応するように、1トップに入ったMベントは積極的に前線からチェックを敢行し、中盤の両サイドに入ったロンメダールとアンブローズも献身的に守備を行いました。そして、一度ボールを奪取すると、Mベントを頂点に速いフォローを心がけ、運動量豊富で攻守の切り替えの速いサッカーを見事に展開。9分の場面では、狙い通りに速いチェックからボールを奪取し、ロンメダールのシュートは枠を捕らえ切ることが出来なかったものの、狙い通りの攻めを見せることに成功しました。さらに、彼らを支える後方の守備も安定しており、ソングやディフェンス・ラインは前からの速いチェックで苦しんだManUが蹴り出す苦し紛れのパスをカットし、安定感ある守りを披露することに成功しました。ただ結果的には2点を奪われ、勝ち点を「1」すら獲得することは出来ませんでしたが、チームの状態と舞台を考えれば、積極的な戦いを挑んできたチャールトンの今後は決して悲観する必要はなく、浮上することも可能なのでは?と感じる内容でした。

さて、このような積極的で、攻守両面で意思統一を見せたチャールトンを相手に、リズムよく攻めることが出来ず、苦しい展開に持ち込まれてしまったManU。ただそのような中でも、確実に勝ち点「3」を確保することに成功したことは大いに評価すべきと思います。特に、近年のプレミアシップの優勝争いのポイント争いは激化しているため、このような試合を落とさなかったことは、シーズンを終えた時に非常に大きいものと思います。

そして、このような試合の中で評価すべき点は、前節に続いてディフェンス陣だと感じています。この試合、チャールトンは攻守両面に渡って素晴らしいサッカーを展開し、ManUにとっては非常に苦しい展開に持ち込まれてしまいました。しかし、前半も半ばを迎えると、チャールトンの攻撃のポイントとなっていたMベントを集中した守りから完全に抑え込むことに成功し、チャールトンに決定機を与えることを阻止しました。攻撃面でリズムを作れない辛抱が求められる展開の中で、ディフェンス陣は90分を通して集中を切らさなかったことが、この試合で勝ち点「3」を確保できた大きな要因と感じています。特に、昨シーズンまではこのような展開の試合で我慢し切れず失点を喫し、不用意に勝ち点を失うことも少なくなかっただけに、ディフェンス陣の安定は今のManUの大きな財産となっているように感じています。

チャールトンの速いチェックを前に、ManUはロナウドを欠いたことも影響し個々の能力の差を見せ付けることが出来ず、さらに周囲と連携してそれを打破することも出来ず。恐らく、今後対戦してくるチームも、今日の試合のチャールトンを手本にするチームが増えるように感じています。特に、CLで戦うチームにとっては、「対ManU」の大きな教本となるような試合だったと感じました。攻撃陣には、このような戦いを挑んで来られた際の対応を早い段階で確立する必要があるようにこの試合では感じました。

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