Back
恋愛小説工房

------------------------------------------------------
*Home *HowTo *New *voting *BBS *LoveLink *Admin
------------------------------------------------------
KeyWord AND OR
- 短編 -

クリスマスデート
カテゴリ:短編   テーマ:両想い   季節:

好きな人ができたら。
そんな夢を、誰もがひとつくらいは持ってるだろう。

好きな人ができたら。
手をつないで歩きたい。
肩を抱いて、物影でキスしてみたい。
自転車の後ろに彼女を乗せて、腕を腰に回させて、
くだらないことを言って、ちょっとおこらせてみたり。


クリスマスイブ、念願のデート。
今夜は二人きり、朝まで一緒だ。
見晴らしの良いバーは、予約してなかったせいで、
ちょっと並んで待つことになったけれど、お前は笑顔だった。

やっと席に通される。
照明を落とした店内は、それだけでもう、ロマンチックだ。
街の灯りが、窓の外に広がる。
「きれいだね」
「ん…」
お前が、と言う代わりに、頬にそっとキスをする。
びっくりして、振り向いて、お前が笑う。

二人とも、アルコールはそんなに強くない。
「どうする? もう一杯、飲む?」
「んー…」
もう、飲まなくてもいいけれど。
早く部屋に帰りたい気持ちもあるけれど。
もう少し、ここで過ごしたい。
そんな気持ちを察して、お前が言う。
「もう一杯頼んで、それ一緒に飲もうか♪」
「ん(笑)」

注文をまかせておいたら、お前が頼んだのはソフトドリンクだった。
内心、ほっとする。
たぶんアルコールは、俺のほうが弱い。
そんなこと、どうでもいいと、お前は笑うだろうけれど。
やっぱり少し、無理しようとしてる自分に気付く。
そして、無理しなくていいんだと。
気持ちが安らぐ。
「…なあに?」
顔を見ていると、恥ずかしそうにお前が笑う。
「いや…幸せだな、と思って」
「うん」
幸せそうなお前が、まぶしかった。

「お待たせしました」
静かな声で、ボーイが運んできた注文のグラス。
二人とも、それを見て、息を飲んだ。
そして、笑った。
「すごい!」
お前が、少し大きすぎるほどの声で、感嘆する。
俺は言葉を失ったまま、グラスを見ていた。
まさか、こんなふうに。
こんな、ロマンチックな場所で。
特別な夜に。
夢が──かなうなんて。
「サービスいいね〜。さすがだね♪」
「ん…」
お前が、飛びつくように、グラスに触れる。
グラスにささった、2本のストロー。

恋人同士なのだと。
認められたような気がした。


「はい♪」
嬉しそうにストローを差し出すお前よりも。
たぶん、俺のほうがずっと、幸せだ。

たとえこんな夜が、二度となくても。
お前だけを…愛してる。

そんなことを、思いながら。
お前の手から、ストローを受取った。

[リンク&コメント]
季節ものってことで。

2006/12/22(Fri) 21:17  no.145



つぶやく名前
カテゴリ:短編   テーマ:片想い   季節:

日に何度、君の名前を呟くのだろう。
花を見ても。
靴の売り場を見ても。
夜、眠るときも。

「どーしてっかな…」
今、笑顔だろうか。
思い出すのは、幸せそうな顔と、つらそうな顔。

もう、誰にも、遠慮することはない。
「いつかきっと、会ってください。」
親にまで、そう、手紙を書いた。
君が一緒にいてくれたときに、
そう決心できなかったことが、悔しい。

それでもきっと。
また、会えたなら。

そう、もちろん、もう終わったことだ。
戻ってくるなんて、夢のまた夢。
それでも、ただ、覚えてる。
君が僕を救ってくれた。
他の誰にも救えなかった、一番苦しい部分を。
君だけが、溶かしてくれた。

だから。
もう、終わったことだとわかっていても。
君の笑顔を思い出すだけで。
この先、幸せに、生きて行けるから。

だから、日に何度も、君の名を呟く。

[リンク&コメント]
花見に行こうぜー…
…笑

2006/03/24(Fri) 01:20  no.136



消えない記憶
カテゴリ:短編   テーマ:両想い   季節:

長い時間、記憶していられない、
そんな病気。
そんなもんが、人間を襲うこともある。

ポスターで微笑むのは、お前の憧れてた女優。
どうしたって、重ねて考える。

「どうしたの?」
「ん? …ほら」
「あ、ふかっちゃんv」
腕に腕をからめて、嬉しそうにお前が言う。
「かわいーv」
「ん…」
「なぁに?」
「いや…」
「なによー」
不満そうにふくれっつらをするお前の額に、軽くキスをする。
「お前のがかわいーから」
「やんv」
「これ…観に行くか」
お前はオレの病気を知らない。
知らないままでいいと思ってる。
「んー…なんかむずかしそう」
「んなことねーだろ、恋愛映画だろ?」
「だってほら、ルートって」
「それただの役名じゃねーか」
「えーでもー」
『あの博士の物悲しい感じがさ、あんた似てるって。似すぎだから!』
悪友の言った、悪口なんだか誉めてんだかわからない言葉を思い出す。
「んー、どーしても観たい?」
「んー…DVD出たら借りるか」
「えー、それでいいの?」
博士の記憶は消えても。
きっと、愛は残るんだろう。
ハッピーエンドを想像する。
映画と、そして…オレ達の。

「だって、部屋で観たほーがいーし」
「えー」
また不満そうなお前の額に、キス。
それから…唇に。

[リンク&コメント]
↓のページの「公式サイト」てとこクリックで宣伝ムービー。
この映画を口コミしよう

…なんか80人が宣伝ムービー見てくれると、
DVDに名前が載るらしい。
…よろ。


残念。ご協力感謝。(2006.3.15)

2006/01/10(Tue) 22:54  no.133



バレる
カテゴリ:短編   テーマ:遠距離恋愛   季節:

「ホントに、好きなんだね」
「ん…?」
礼儀だろ、と思って、オレはとぼけてみせる。
「誰が、何を?」
「とぼけなくって、いいってば」
「んー…」
顔が、ゆるむ。
「…だなぁ」
あんなによそよそしい、お互いを嫌ってるような、会話もろくに続かない時間を過ごしておきながら。
帰るのを見送って、まだ半日も経っていないのに。
「会いたい、って、顔に書いてある」
「だって…一緒にいてーもん…」
会いたい。
いや、一緒に居たい。
会うだけじゃ、足りない。
一緒に。
きっと、暮らしたら、もっと伝えられる。
限られた時間で、きちんと伝えるのは難しくて、いくつもの言葉を飲み込んだ。
苦しみも悲しみも。
喜びも、嬉しさも。
分かち合いたい。

「…ホントに好きなんだなぁ…」
涙が出てくる。
「ホント、好きなんだねぇ」
苦笑いに、苦笑いで答えるほか、なかった。

[リンク&コメント]
見てるほーがつらいよなぁ(笑
さんきゅ(笑

2006/01/10(Tue) 00:17  no.132



砂糖の花
カテゴリ:短編   テーマ:失恋   季節:なし

ふと、目にとまった。
ピンクと白の、砂糖の花。

買って帰って、玄関をあける。部屋で待つお前が、おかえりのキスをしてくる。
かわいいピンクと白の花を見て、お前は嬉しそうに微笑む。
「紅茶入れるね♪」
そう言って、もう一度キスをして、キッチンにパタパタと戻っていくお前。

それとも、一緒に買う。

腕にすがるように寄り添って、ピンクと白の花を一緒に見て、オレの目を見るお前の表情が、「かわいい♪」と喜んでる。
オレたちの共通の友達で、ちょっと変わったやつのことを思い出して、
「あいつなら、あっちの三角のやつがいい、て言うな」
「うん! 絶対そう!」
なんて笑ったりする。

──みんな、妄想だ。
お前の待つ部屋は、ない。
お前と腕を組んで歩くことも、もう、ない。
とたんに、砂糖の花は、ムダに色をつけたバカ高いだけの商品に変わる。
花のピンク色も、三角の緑色も。その形さえ、滑稽に思えてくる。

……それでも。
お前を思い出すときの、幸せな気持ちが。
この無意味な時間に、一瞬でも、色を与えてくれるから。
きっとこれからも、また、思い出してしまう。

そのあとのむなしさが、どんなに胸をえぐっても。
まるで砂糖を色付ける紅のように。
溶けてしまえば、色などなかったように、味は白砂糖と変わらないのに。
無意味なまま、消えてしまえばいいだけのものを。
その、ほのかなピンク色を……望んでしまった。
この無機質な時間を──塗り替えてほしくて。

[リンク&コメント]
準備中

2004/11/09(Tue) 01:13  no.119





No Pass

001597
.. RecipeNote by PrettyBook







Ads by TOK2