プレゼントには貴方の心で
Birthday記念創作〜6月〜


もうすぐ、やってくる。年に一回の・・・うっとぉしい日が・・。

「ね、リナ、もうすぐあなたの誕生日じゃない?」
あたしの大好きな食事時間。今は昼食タイムなのだ。今一緒にいるのは、あたしの仲間の一人、 アメリア。
他にも2人いるんだけど、今日はどうしても2人でごはんを食べるといっていたアメリア。
ははーん、なるほど、そういうことか。
「やめてよね・・あたし誕生日にいい思い出がまったくないのよ・・。思い出したくもないわ。」
あたしが記憶にあるのは、プレゼント(はぁと)と称したねぇちゃんからのしごきの数々・・。
うひぃぃぃ!!思い出しただけでも身震いがしてくるわっっ!!
そう、あたしが誕生日を鬱陶しいと思うようになったのは・・・いやこれ以上は言うまい。
自覚してたわけじゃないが、やはりあたしは顔色が真っ青になっていたらしく、アメリアはそれに触れなかった。
「そ、そうなのね。ごめん。悪かったわ。・・・で?」
「?」
アメリアがあたしに問い掛けてくる意味がわからず、目だけをアメリアに向ける。(もちろんフォークとナイフは離さない♪)
「もう!リナってば、他のことには人一倍鋭いくせに、どうしてこういうことになると疎いんですか?」
テーブルをどんと叩いて力説をはじめる。
あや、やばい。他のお客さんがこちらをじろじろと見始める。
「ア、アメリア、落ち着いて。悪かったから!と、とりあえず、静かに、ね?」
なぜか謝るあたし。・・・まぁ、ほっといたら、テーブルに乗って演説をしかねないからなぁ。
「だ・か・ら。ゼルガディスさんのことですよ。」
「ぐむぅぅぅ・・!!」
思いがけない名前を言われて、あたしはのどにごはんをつまらせる。
「あぁぁぁぁ・・リナ!しっかりぃ!」
あわてて水を渡してくれるアメリア。
ごくごくごく・・・ぷはっぁ
「な、なんで、そこで、ゼルの名前がでるのよ!」
「しらばっくれてもだめです!正義の御心の前にはすべてわかってるのですから!」
びしぃ!と、あたしに人差し指を向ける。
「私、リナがゼルガディスさんの部屋から朝でてきたのを見たんですから!」
・・・そ、そりは・・そのぉ・・。
正義の御心がなんだかわかんないけど、そんな場面をみられてたとわっ!!
「黙ってたなんてひどいじゃないですかぁ。ガウリイさんも知ってたみたいだし。」
「嘘ぉぉぉぉぉぉ!!あ、あののーみそゼリー男がぁぁぁぁ!!」
アメリアに知られたよりも、よっぽどショックがでかいぞ・・・。
ゼロスが魔族とガウリイに知られてたというときの気持ちがわかったかもしんない。
「ガウリイさんって、そういう空気を読むのが得意みたいですね。頭を使えない代わりに。」
さらりと言ったけど、アメリア・・それってかなりひどいぞ・・。
「ま、まぁ、それはいいとして、ゼルが・・なんだっていうの?」
「何をいってるんですか?リナの誕生日なんですよ?一緒に過ごすんです!私とガウリイさんも見ない振りしますから!同じ部屋に泊まってくださいね。」
見ない振りって・・・。
「そんなに、喜んでもらえるなんて!うれしいわ!リナ。これがあたしとガウリイさんからのプレゼントです!」
あたしが呆然としていたのを、「喜びのあまり、声もでない」というリアクションと勘違いしたのだろうか・・。
アメリアはにこにことあたしを見ている。
これじゃ、断るにも断れないような・・・。
「で、でも、ゼルは断ると思うけど・・。」
ゼルはこういうイベントごと嫌いそうだし。
「大丈夫です。何のために、2組に分かれたと思ってるんですか!さ、食べたら行きましょ!」
がたんと立ちあがる。
「ど、どこによぉ・・。」
「決まってるじゃないですか!リナを着飾るんです!ゼルガディスさんを驚かせましょうよ!」
・・主旨がずれてるぞ・・アメリア。

「リナの誕生日?」
「なんだ、知らなかったのか?俺も知らなかったけど、アメリアがはりきっててな。何をあげようかと決めていたんだ。」
いつもよりも静かに食事を済ませた俺とガウリイ。
珍しくリナとアメリア二人で食事をすると別な店へと歩いていった。
まぁ、俺から見れば、アメリアが強引につれていったというふうにしか見えなかったが・・。
さすがの俺もアメリアじゃ文句もいえんしな。
それに今のガウリイの旦那の言葉で納得がいった。
誕生日に何がほしいか、うまく聞き出そうというのだろう。
「ふぅん。どうりで、朝からそわそわしてたわけだ。あのお嬢ちゃんは。」
「それでだ。ゼルガディスはどうするんだ?」
俺か・・・。そういや、リナに何かをプレゼントしたことがなかったな・・。俺だったら、リナがそばにいれば
何もいらないが、リナはそうもいかないだろうしな・・。
思わず苦笑が浮かぶ。
「いや、特に決まってないさ。」
食後の珈琲を口に運ぶ。
「・・んじゃ、俺がリナに何かあげてもいいんだな?2人きりで・・。」
がちゃん!
乱暴においたカップから珈琲がこぼれる。
「あ、あぁ、すまん」
危なかった。カップがなかったら、俺はガウリイに殴りかかってただろう。
「冷静に見えて、お前さんも結構きれやすいんだな。リナのことになるとだろうけど。」
のほほんとした顔とは裏腹に、真実味のある言葉。
ふぅ・・・。
「旦那も・・人が悪いな。リナの保護者なんぞやってるから性格が悪くなってきたんじゃないのか?」
「おいおい、それはゼルガディスもだろ?リナの恋人なんかやってるから・・。」
お互い、一瞬の間をおいて、笑い出す。
「あっはっは・・。しかし、黙ってることもないだろう。一応保護者には話を通してほしかったな。」
寂しそうにいうガウリイ。
「すまんな。隠してるつもりもなかったんだが・・。まさか、お嬢ちゃんも知ってるのか?」
「あぁ、俺はだいぶ前から知ってたけどな。」
野生の勘・・てやつだろう。そういや、ゼロスの正体を知っていたのは旦那だけだったな。
「それでだ。俺とアメリアからのプレゼントってことで・・・。」
ガウリイはその「プレゼント」の内容を話す。
俺はにやりと笑うと、うなづく。
記念になる誕生日になりそうだな。

そして、某日。あたしの誕生日はやってきた。
その日は、なるべく立派な宿に泊まることができた。
問題はゼルだったのだが、ガウリイの説得とアメリアの正義の演説(?)が宿の主人にきいて、泊まれることになったのだ。
うーみゅ、チームプレイってこわひ・・。
「じゃ、リナ、おやすみなさい。(防音になってるお部屋ですからね)」
こっそりと耳打ちするアメリア。ウインクひとつ残して、自分の部屋へと消えていった。
・・・・・・・・・ア、アメリアか、ほんとに・・。キャラ変わってるぞ。
お風呂から帰ってくるまで、妙に緊張したあたし。・・こんな状況、初めてじゃないのに・・。
「は、入るね。」
ぎぃぃぃ・・・
ゆっくりと扉を開けて、そっと閉める。
「鍵・・閉めておいてくれ。」
「う、うん。」
手が震えてなかなかかけれない。・・・あうぅぅ・・あたし、どうしたんだろう。
かちゃ
後ろから手が伸びてきて、代わりに鍵を閉めるゼル。
そのまま、あたしを抱きしめる。
「どうした?寒いのか?」
かたかたと震えるあたしを落ち着かせてくれるかのような優しい抱擁。耳元にささやかれるゼルの声が落ち着きを取り戻させてくれる。
「なんか、緊張しちゃって・・。」
そのままくるりと体を反転させて、ゼルの背中に腕をまわす。
「誕生日おめでとう、リナ。」
そういっておでこにそっとキスを落とす。
「ありがと・・。で、プレゼントは用意してくれてるんでしょうね?」
「あぁ。」
ごそごそとポケットから出したそれは・・・小さな包み。
「開けても・・いい?」
「期待はするなよ。俺が選んだもんだ。リナの好みかどうか・・。」
丁寧に包みを開けると、そこには銀色のリング。
「綺麗・・・。」
うっとりと眺めていたあたしの手からリングをとると、あたしの右手の薬指にはめる。
「サイズはあうようだな。」
「んもう、自信なかったんじゃないのぉ?」
からかうようにゼルを見る。
「でも、ぴったりだったろ?失敗したときにはもうひとつのプレゼントだけで我慢してもらうつもりだったが。」
もう一度あたしを抱きしめる。
「なんだ、もう一つあるんだ?さっすがゼル!太っ腹!よっ!にくいねぇ」
「・・リナ、ムードって言葉、知ってるか?」
どやかましひぃぃぃ!あんたこそ照れた乙女のはぢらいってもんをしらないのかぁ?
・・・・でも、良く考えたら違うかもしんないけど・・。
「ま、リナらしいな。その照れ方が。」
う・・ばれてる。
「だ、だからもひとつのプレゼントって・・?」
「俺自身だよ?」
そして、熱い熱いキスを浴びるあたし。
力が抜けていくあたしの体を、ゼルはそっとベッドに横たえる。
「このプレゼントで我慢してもらうつもりだったの?だめだったら・・」
「今から体に聞いてみるさ。」
そして再び熱い激しいキス。

あたしは、2つのプレゼントを贅沢にももらってしまったのだった。
もちろん、どちらも満足したけどね♪
「リナ・・俺の誕生日にはもちろん、くれるんだろ?」
「・・・・・・馬鹿」

どうやら、これからの誕生日は、待ち遠しくなりそうね♪
FIN
6月誕生日のチャット友達のMちゃんへ♪
最近は連絡も取ってないけど、元気かな〜?
誕生日創作、実はガウリナヴァージョンもあります。
・・・某所にだけど(爆)

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