| 彼の興味は誰のもの? |
| PPPPPPP・・・・・ もぞもぞ・・・・ PPPPPカチ。 「3,2,1・・・えい!!」 がばっ、っと私はベッドから転げるように起きた。 今日は久しぶりに泰明さんとデート♪う〜ん楽しみ! アクラムの野望を阻止して、私は現代へと戻ってきた。 四神の力を取り戻した私は、現代へと通じる時空をうまくコントロールすることができ、現代、そして、京の世界に自由に行き来できるようになった。 泰明さんはこの現代の世界に興味を持って、こっちの世界に住みたがっていたんだけど、実際、無理な話。 この現代では、はっきりいって通用しないんだもん。 だって、履歴書になんて書くの?高校も通っていたわけでもないし、第一にして泰明さんが働けるような場所なんてない。 ・・・友雅さんなら別だろうけど。 泰明さんがコンビニでバイトしている姿を想像して、私は思わず笑い出しそうになり、ぐっと我慢する。 きっと、世界一愛想のない店員となることだろう。 待ち合わせ場所はもちろん、あの井戸。 この間、友達と某ホラー映画を見てしまい、ちょっと井戸が怖くなったけど、まぁ、あの井戸は別だよね。私が心配なのは、いつ取り壊されるか・・・。 今のところその心配はないみたいなんだけど・・・。 「いってきま〜す!」 私は元気良く駆け出した。 早く早く、泰明さんに会いたい! 今の私にはそれしか思いつかないほど。 泰明さんはこの間、私がプレゼントした洋服をちゃんと着ていた。 今日は現代の世界でデートなんだから、洋服じゃないと困るのよね。 それにしても・・やっぱり格好いい〜。長髪でこの美形。はっきりいって一緒に歩いててすっごい気持ちいいのよね♪ 「、どこに行くのだ。」 ・・・でも、やっぱり無愛想。だけど、私にだけはそっと見せてくれる笑顔が際立つからいいのかな。 「あ、うん。今日は、遊園地に行かない?絶叫マシーンあるし。」 1度でいいから、泰明さんの怖がっている顔が見たい!!!・・・っていう本心は内緒♪ 「が一緒ならばどこでも構わない。行こうか。」 にこり、と笑う泰明さん。 あぁ、もう、この笑顔に私は弱いのよぉ・・・まったく。無表情で恥ずかしい台詞もばんばん言うし・・。 ある意味、友雅さんよりも凄いと思うのは私だけかしら。 ・・・・すいません。私が甘かったです。 「、次はあれに乗ってみたい。」 次に指差したのは、この遊園地一番の目玉、フリーフォール。 な、なんでそんなに絶叫マシンが好きなの?この人は! 一番最初にジェットコースター2回、次にポセイドン4回(船がゆらゆら揺れるヤツね。遊園地によっては呼び方が違うらしいから)、そして今度はフリーフォール。 冗談じゃない。私のほうが先にダウンしちゃいそう・・・しくしく。 あなどりがたし!泰明さん! 「や、泰明さん、私ちょっと疲れたから休憩したいな?」 「そうか。ならば少し休もう。」 ふぅ、助かった。これでフリーフォールなんて乗ったら私は絶対死んでたわ・・・。 そりゃ、私だって絶叫マシンは好きだけど・・・彼には敵わないことを今日知った。上には上がいるものね・・・。はぁ。 遊園地内にあるカフェで一息つく。 まだお昼前ということもあり、そんなに混んでないのが助かった。 「ちょっと飲み物買ってくるから、ここで待っててね。」 泰明さんだけを残して、私は飲み物を買うためにカフェへと向かった。 実は、彼を残したのには訳がある。だって、見るものすべて初めてという彼は、何を見ても私に聞いて来るんだもん。 ちなみに、○○ショーの子供向けのイベントを一緒になって見たりもする・・・。 最初なんか、ステージに上がりそうになってるのを、必死に止めたものよ・・・あぁ、思い出すだけで笑いが・・じゃない、涙が・・。 ただでさえ目立つ外見なのに〜。 でも、1人残すのもちょっと心配なので、早めに注文して颯爽と泰明さんの元へと急ぐ。 ・・・なんか大きい子供を連れて歩いてる気分かな。 こんなこと言ったら怒られそうだな。 そんなことを思いながら、ジュースを2つ持って私は泰明さんに声をかけようとした・・。 私が目にしたのは、逆ナンされている泰明さんの姿だった。 むか。 そ、そりゃぁ、彼は美形だし、声も綺麗だし・・ナンパしないほうが可笑しいんだろうけど。 やきもち的な気持ちがむくむくと湧き上がってくる。 でも、それと同時にどう反応するのかが見たくてそのまま立ち止まってしまう私。 泰明さんの背後に立っているので、泰明さんは私の存在には気づいてないし・・・。 ごめんね、好奇心が強いのよ、私。(好奇心で片付けていいのか、という疑問は却下♪) 「ねぇねぇ、何してるの〜?ひとりぃ〜?」 泰明さんに声をかけているのは、いわゆる今どきのガングロ女子高生。 あははは!泰明さん!がんばれ!(助けろよ!という声も却下しちゃう♪) 「私は1人だ。2人もいては可笑しいだろう。」 あっさりと言葉を返す泰明さん。さすがのこの返答には彼女らもどう対応していいのかわからないようで呆然とする。 「しかし、面妖な姿だな。最初見たときは驚いたが、生まれつきそういう姿と言うのも可哀想なものだ。」 「な、なに言ってるのぉ〜?こいつぅ〜?」 「超田舎者なんじゃないのぉ?私達の姿見て驚いてるしぃ〜。」 泰明さんは、はっきりいって興味津々に見ているだけ。こういうときにまで、無表情できる泰明さんってすごいよなぁ。 ・・・なんて感心してる場合じゃないか。 そろそろ私の出番かな。 私は、とてとてと彼の元へと走っていく。 「泰明さ〜ん。お待たせ。・・・どうしたの?お友達?」 わざとにこにこと笑って、彼女達に笑いかける。 「あぁ、。いや、友達ではない。なぜか声をかけてきた。私が1人とかどうとか・・・。私が2人にでも見えるのだろうか。」 いたって真面目に言っているからはっきりいってタチが悪いような気がする。(お前もだろう、という訴えは燃やしちゃえ♪) 「泰明さんは1人じゃないよ。だって、私がいるでしょ?ね?」 彼の腕に自分の腕を絡ませて、にっこりと泰明さんに笑いかける。 「あぁ、そうか。そうだ。私は1人ではなかったな。そういうことだ。」 ぽかーんと見ている彼女達に泰明さんが言う。 うぷぷ、勝った!! 私の泰明さんに声をかけるなんて500年万年早いのよ!! 勝利宣言は長くは続かなかった。 ・・・そう、絶叫マシーンのオンパレードが待っていたのだから・・・。 えぇい!こうなったら、他のものが見れなくなるくらい、私だけに興味を持たせてやるんだからぁぁ!! 覚悟しててよね!泰明さん! 本当は、すでに私にしか目がいっていないことに、私が気づくのは、もう少し先の話。 FIN |
| ・・・・。 はい。何もいいません。 とりあえず、泰明様ファンを敵にまわしたのだけは 確かのようです・・(汗) ちなみに、ガングロギャルが出ておりますが、 NANが住んでいるところは田舎なので、実際見たことが ありません。(だからなんだ) |