続昆明留学雑記5
火鍋、竜門、日本料理店、松茸もどき

昨夜は火鍋、
歩道にはみ出す位のテント張りの店に4人用のテーブルが2,30、ビッシリ並んでいる。
この店は評判が良いらしく若い人達で満員、暫く待つようだ。
テーブルの真ん中に大きな穴が開いていて、ガスコンロ、
その上に直径が30cm位の既にだし付きの汁が入った鍋が置かれる。
汁は、淡、辛(唐辛子の)、鍋が半分に仕切られていて淡辛の両方あるもの、
この三種類から好きなものを選ぶ。

一方の棚に色んな食材が並んでいて、
串に刺してあるのは3角(約5円)皿に盛ってあるのは2元(約30円)、
これらの中から好きなものを持ってきて鍋の中へぶち込む。
豆腐、昆布、椎茸、初茸、葱、湯葉、鶉の卵、ハム、南瓜、トマト、
筍(細い)、コンニャク、薩摩揚げ如き物、烏賊、にが瓜、菜っ葉、等々
あとは鶏、豚、牛、頭から尻尾まで数え切れないほどの肉類だ。





これらを小皿の用意された辛い調味料
唐辛子、ニンニク、味噌、豆腐の唐辛子漬け、青葱を交ぜて作った調味料に付けて食べるのだ。
腰が抜けそうに美味しい!







これらをツマミにビールを飲んでると天国に近づいた感じだ。
勘定は串の数、皿の数で支払う。
帰り掛けの店の全貌。




昆明。
雲南高原のほぼ中央、海抜約1900m、雲南省の省都、人口370万、
都心には高層ビルが競立する。
一月の平均気温が約8度、7月の平均気温が約20度、
四季を通して緑が絶えない、別名「春城」とも言われる由縁だ。

歴史的にみて、紀元以前から日本との繋がりを示す代物がある。
昆明の南方に中国第6番目の大きさの湖「テン(サンズイに真)池」が広がっている。



この「テン池」の畔で発見された「テン王の印」、
これは日本の金印「漢委奴国王」とほぼ同時代のもので共に漢王からの授かり物とされている。
当時、漢の都で、昆明人と日本人が杯を酌み交わしていたかも知れない。

この「テン池」の西方に絶壁のようにそそり立つ山脈一体が森林公園、西山公園と言う。
この公園内には無数の神社仏閣が散在する。
今日は、その西山公園の最高峰の仏閣、竜門に出掛ける。

昆明の中心から15k余り、
途中の幾つかのお寺をパスして竜門へ直行。
僅かの時間だけど傾斜の険しいいろんな形の階段を登る。
途中で息が切れる、年のせいか、毎日の酒のせいか、海抜2500mのせいか。














 




絶壁に彫りこまれた幾つかの洞門を潜り抜けると竜門、
ほぼ直角の岸壁の下にテン池、その向こうに昆明、絶景が広がる。





いろんな仏像たち、
それぞれに意味が有るのだろうけど私には判らない。
それぞれ、中国では著名な仏教上の人物なのだろう。









一寸した洞穴に石像の牛の親子、何でこんなところに牛が?
此処で修行した著名な修行僧の話だ。

彼は猪殺を家業としていた。
或る日、親牛と子牛を買った。
当然ながら、親牛を殺そうとした。
その時、子牛がナイフを隠し涙を流している。
これを見た彼は感激して牛を殺すのを止めた。
更に修行の道にまで入ってしまった。
これを知った子牛は、これも感動して、小さな角で辺りの岩を突いた。
其処から泉が湧き出た。
その後、その猪殺人は有名な高僧になった。
こんな伝説が伝わっている。

公園の中に立派な銅像がある。







中国国歌の作曲者・聶耳の銅像だ。
聶耳は昆明出身。
聶耳は国民党からの追及を逃れ日本に滞在中、平塚鵠沼海岸で遊泳中に水死した
弱冠23歳。
この縁で昆明と平塚は友好都市提携を結んでいる。


やたら刺身が食べたくなった。
去年までちょくちょく行った五人百姓はつぶれちゃった。
もう一軒行ったことのある日本料理店へ行ったら、靴屋に変わっている。
タクシーを拾って運ちゃんに案内を頼む。
「このビルの三階の○○だよ、直ぐ分かるよ」
三階に上がって探すが見当たらない。
お喋りしていた二人の女の子に尋ねる、
「ああ、○○は先月閉店したよ」
「あなた達、何処か日本料理店知らない?」
「知ってるよ、行った事無いけど○○ビルの六階」
愛想良く地図まで書いてくれた。

タクシーの運ちゃんに地図を示して、
着いたのは昆明で一番新しい百貨店ビル。
中央が六階まで吹き抜けになっている近代的なビルだ。



三方素通しのガラスのエスカレーターで六階まで、
日本式の提灯がズラリとぶら下がっている、が残念、
「来週開店」
のビラが貼られている。

一階の広場ではファッションショーが繰り広げられている。





昆明での日本料理店経営は難しいらしい。
昆明は、まだまだ、日本企業にとって魅力ある市場では無いらしく、
日本企業の進出も少ないと聞く。
そう言えば、去年行ったことの有る日本カラオケ屋も無くなった。
其処の常連は日本の航空会社関係の人達だった。

夜、TVで新しい日本料理店の開店紹介がある。
仲間達は「何時までもつかなぁ」と囁き合っている。


市場で珍しい茸を見つけた。
マツタケごときでマツタケとは一寸違う。
笠はマツタケに似ているが茎が根っ子の様に伸び、
先が細くなっている。



一本14元、200グラム。
普通の椎茸などと比べ10倍だ。
「随分高いね、少し負けてよ」
「駄目だ、天然物だ、これを採るのは大変なんだ」
「何処で採ったの?」
「山だ」
「何処の山?」
「臨滄の山だ」
「何て言う山?」
「山奥の山だ」
それ以上は笑っているだけだ。
多分、秘密の場所なのだろう。
天然品である事は間違いない。



一晩経ったらこんもりした笠が傘に広がってしまった。
薄く切って焼いてみた、香りは少ない。
醤油をつけて食べると、こりこり、美味しい。
噛むと味が広がる。

続く



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