続昆明留学記4
授業開始、両替、炉端焼、鍵騒動


9/13
今日から授業が始まる。



休み時間、教室間の移動でごった返す。



隣にある学生寮まで一旦戻る学生も多い。



留学生は、ざっと、4,50人、その70%は日本人。
中国語のレベルによって、初級班、中級1班、中級2班、上級班に分けられる。
私は去年は中級1班だったので一つ上の中級2班を奮発してみたが、
一時間目のヒアリングが全く聞き取れない、結局、中級2班へ逆戻りだ。
クラスメートは8人、日本人20代女性が三人、



30代女性が一人、
韓国人40代女性一人、タイ人20代女性が一人、20代日本人男性が一人。

毎日の新聞報道からその日の授業の題材が選ばれる。
今日の題材はテロだ。
「中国は安全だけど、日本は第二第三の攻撃目標になるかも、危ないかもね」
との先生の見解に悲鳴が上がる。


校門に沿った通りが学生食堂街、小さな店がいくつも並び、



路上には、肉まん、餃子、シュウマイ、焼き芋、



その他名前の知らない食べ物が並ぶ。



兎も角、食い物は豊富だ、朝から夜まで何時でも食べられる。

去年の同級生で仲良しのアンジンは去年から居残って隣の上級クラスにいる。
午後、そのアンジンが両替すると言うので便乗した。
中間達は、大抵、両替は闇屋を利用する。
待ち合わせたのは学校の正門前、
浅黒い顔立ちの見るからに精悍な面魂の女が自転車を転がしてやって来た。
彼女が闇の両替屋だ、30代か。
学生達が常連客なので、安全は安全だ。
立派な名刺を渡される。
「此処じゃあ何だから銀行へ行きましょう」
と先に立つ。
近くの中国銀行のロビー、目の前に窓口が並んでいる。
彼女は中央のソファに悠然と腰を下ろすと、
「それじゃー」
と言って札片を切り出した。
銀行のど真ん中で堂々と闇の両替だ。
こちらが辺りをチラチラ窺がうようだ。
このあたりも中国の怪奇なところの一つだ。
ちなみに、半月分位の生活費を闇相場で両替すると、
日本料理店で二回くらい日本酒でドンちゃんやれるオマケガ出る。
それ程、妙味があるのだ。

9/14
夜、早速、昔仲間、新しい仲間が集まって、炉端焼。
去年は珍しかった炉辺焼が学生向けの食堂街の道端に連なり、どの店も客が多い。
中国人の変わり身の早さ、流行への敏感さを感じる。









去年は、流石にこのような類の店に入るのに怖気づいたものだが今回は何とも感じない。





膝くらいの高さのテーブルが並ぶ。
真ん中の炉に真っ赤に燃え滾った炭がくべられ、
網の上に、いろんな種類の肉、豚、鳥、狗、羊等々、
そして、野菜、にが瓜、カボチャ、ナス、ジャガイモ等々、を焼く。
中でも、網の一番外側でじっくり焼いた臭豆腐が最高だ。
煙もうもうの中で、一本50円のビール、なんとも言えない。
去年は冷たいビールが飲めるところを探すのは容易ではなかった。
中国人はビールを冷やして飲む習慣が無いのだ。
最近は冷たいビールを用意してくれるようになった、これも時代の流れだ。


9/16
家賃の払い込み完了。
学費も払ったので何となくい落ち着いてきた。
後は、三ヶ月の授業料で半年ビザが取れるかどうかだ。
中国で長期ビザを獲得する一番簡単な方法は留学生に成る事だ。
授業料さえ納めれば簡単にビザが下りる。
半分位はこのビザを取る為に学生に化けるのだ。
だから、半月もしないうちに歯抜けのように学生達が居なくなる。
三々五々、中国各地への旅に散らばって行くのだ。


9/22
今日は週末、
Uの誘いで飲みに行く事になっていたのが、電話が来ない。
待ちきれなくてビールを買いに出る。
一ダースのケースをやっと四階まで担ぎ上げ、
はっと、鍵を持ってないのに気付く。
さあ、大変!!!
オートクロックを、又、やってしまった、これで通算何回だ。
我ながら情けなくなる。
しかも頑丈な二重ドアだ。
家に入れない。
寝巻きにスリッパ姿だ。

「落ち着け!落ち着け!」
と自分に言い聞かせる。
運良くお金を持ってたので取り敢えず動ける。
大家さんの家までタクシーを飛ばすしかないが、
一度しか行った事の無い家にたどり着けるかどうか心もとない。

幸いかな、
以前行った時に乗ったバスが目の前を走っている。
「あのバスの後ろを付いて行って」
運ちゃんが怪訝な顔で振り返る。

何とか大家さんの家のあるアパートに辿り着く。
さて、どの棟のどの部屋だったか、懸命に記憶を辿る。

それらしいドアをノックする、応答が無い。
不在らしい、どうしよう?、と、ドアが開いた。
しかし、大家さんではない。
「T?さんのお宅ですか?」
「違うよ」
と、ドアを閉めかかる。
「おお、T?さん、ね。 前だよ」
と顎をしゃくる。
T?さんの発音が悪かったらしい。

あらためて、前の部屋をノック、大家さんが笑顔で顔を出した。
助かった!
週末の金曜日夜8時、
週末は家族で外食するのは普通になっている。
運良く大家さん在宅、鍵も借りられた。
やはり、日頃の行いが大事だ。

もしも、コンロの火でもつけっ放しで部屋に入れなかったら、
と思うと背筋が寒くなる、クワバラ クワバラ。

続く

  

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